「花鳥風月」
------コルクの巣箱に蘭を着ける------



970801s.jpg 私の持っている和英辞典に「花鳥風月を友にす」の英訳として「to enjoy beauties of nature」と出ていますが、どうもしっくりした感じがした訳に思えません。もっとも夏の夜に幻想の光を瞬かせるあの蛍を見てもただ”虫”としか感じない人種の言葉で日本人の「花鳥風月」の深淵な自然観を現すことは難しい事でしょう。第一私自身、自分の言葉で説明しろと言われると汗が出て来ます。汗が出ないのが花鳥風月でしょうか。

前置きが長くなりましたが、風蘭は大きな古木の高い処に着生しているそうです。そこは木漏れ日がちらちら当たり、時には吹き飛ばされるほどの風が吹き、初夏にかけ餌を求める可愛い雛の鳴き声に急き立てられて小鳥達が木の葉につく昆虫を探して飛び交い、晴れた夜はたっぷり夜露がおりるといった所ではないでしょうか。月の光で可憐な風蘭の白い花は見えるでしょうか。こんな事を想いながら、私は来る日も来る日もコルクを使って着生蘭を育てることを試みています。以下皆さんの参考になればと遊びの一つををご紹介します。

日本野鳥の会の人にコルクの原皮で巣箱を作ったら野趣豊かでよいのではないかと聞かされ、今年始め、その寸法などを確かめ、巣箱を作り、その一部にコルクの銘木を取り着け、それに風蘭三株とセッコク一株を植え着けました。植え着けた苗は、今年の蘭展後に入手したものです。

巣箱を庭木に取り着けたのは三月末でしたが、一週間後にはシジュウカラが出入りする様になり、やがて雛の鳴き声が聞こえ始め親鳥の忙しい餌運びの日々になりました。老妻は中に何羽の雛がいるか覗いてみようなどと馬鹿なことをしきりに言いましたが止めさせて、巣立ちを待ちました。六月中旬の午前十時頃元気な三羽と弱々しい一羽が巣立ち、今親子連れで毎日遊びに来ています。

処で私は昨年風蘭やセッコクを育て始めたので性質や開花についての知識がありませんでした。温室に置いた風蘭は四月に開花したものもあり、それから置き場所の違いで開花時期が二ケ月も三ケ月もずれることが分かりました。セッコクも同様ですが、この巣箱に植えた万里紅は新バルブもよく育っていますがまだ開花しません。蘭園さんがこの冬中温室に置き寒さに晒さなかった為でしょうか。同時に咲くことを期待したのですが。

今七月末、風蘭三株に四梗計二十二輪咲いています。鳥の生態を写真に撮るのは中々難しいものであることも理解出来ました。生まれて始めてのバードウォチング、巣作りから巣立ち、幼鳥を連れて毎日遊びに来て蘭の周りを飛び交い賑やかにさえずる様は仲々面白く心和むものです。

水浴びの写真はまだ撮れません。970804.jpg




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