第3回


コルクに着けた蘭の育て方(後半)
病害虫防除の巻

walks.jpg rinkos.jpg rerias.jpg
C.Walkeriana リンコステリス レリア


 囲碁の武宮前名人は、「囲碁に限らず、世の中これが絶対正しい手法だと言えるものはない」と言っていますが、私も同意見です。しかし解説書の中には手法を断定的に述べているものを間々見受けます。
 一例として、20年ほど前に出版されたNHKの1年を通してのカトレヤの栽培についての解説書に「鉢の中に住み着いたアリの退治方法」として、「バケツに水を張り鉢を沈めるとアリは呼吸出来なくなり浮き上がって来るのでそれをスミチオンで殺す」と書いてあります。アリー!!??
 この方法では一日中鉢を沈めておいても大部分のアリは浮き上がって来ません。もしこれでアリが呼吸困難になるとしたら、大雨が降ると一度に水がはけない我が家の庭に住み着いているアリは全滅しているはずです。雨が降るからといってぞろぞろ雨宿りに行くアリを見た事がありません。私は臆病なので間違った事を書いて嗤われるのを恐れ「・・・と思う」とか「・・・と考える」と言った歯切れの悪い表現を多く使うことにしています。
          



(イ)アリ(蟻)



 軽井沢の塩壷温泉の星野社長に教えて頂いた次の方法を紹介します。「バケツに水を張り、食器用洗剤を数滴入れてそれに鉢を浸す。アリは気口から水が入り即死する」洗剤が有毒というのではなく、界面活性剤の動きで呼吸口を守っている気泡を除去するからだそうです。他の虫、例えばゴキブリにも有効です。土を用いた鉢植え植物の場合も同じです。鉢の中の洗剤は水ですすぎ流します。(薬剤メーカーの営業妨害)
 話は変わりますが、初夏樹木が盛んに成長する時期になると、その新葉や新芽にアブラムシが大量に着き共生関係にあるアリが木に登り降りするようになります。
 これは幼稚な遊びですが、私は例えば梅の木の地面から1mぐらいの高さの所にガムテープを裏返しにして、30cmほどの巾にに強くぐるぐる巻き付け、木の幹をこんこん叩きます。アリは何事ならんとぞろぞろ上から大急ぎで降りて来て、ガムテープの所で立ち往生、勇気ある(?)アリは乗り越えようとテープの上に入り込みますが足を取られて大弱り・・・いつまでも叩いていられませんが仲々面白い。ガムテープは、日光や雨で粘りがなくなりますから頃合を見計らって取り替えます。皆さんはこんな馬鹿なことはしませんよね。結果を知りたい方はお試し下さい。



 「矢下廣男の蘭華道入門」へ戻る     次ページへ